昨今マーケティングの世界、特にWebマーケティングの世界ではSNSと絡めた戦略を行っていくことが必須事項となってきています。
情報の発信、収集が手軽にできるため、今やSNSを利用していない人を見つけ出す方が難しいほど一般的なものになりました。
その用途は多種多様であり、今では20種類ものSNSがあらゆる世代間で使われています。その中でも特にここ数年でユーザー数を急激に伸ばしているSNSが「TikTok」です。
TikTokといえば若者向けのSNSというイメージがあり、あまりよく知らないという人も多いかもしれません。しかし、TikTokとマーケティングの深い関係性について知ることは大きなビジネスチャンスに繋がります。
TikTokとは?
TikTokは株式会社AMFが発表した「JC・JK流行語大賞2018」でアプリ部門1位を獲得しています。
また、日本だけでなく、その年のAppStoreのアプリダウンロード数で世界1位になっています。そんな大人気アプリのTikTokではどのようなことができるのでしょうか?
TikTokとマーケティングの関係性について考える前に、TikTokとはどのようなSNSなのかを整理しておきましょう。
YouTubeの簡易版「TikTok」
TikTokとは簡単にいうと、10秒~1分ほどの短い動画を作成、投稿できる動画投稿プラットフォームです。
動画を撮影する際に速さを調整したり、アプリ内に実装されている特殊効果や音楽を使ったりすることでユニークな動画を誰でも作成できるようになっています。
YouTubeのような複雑な編集技術やツールは必要としないため、素人やスマートフォンの知識に疎い人でも簡単に動画投稿を行ったり、投稿を閲覧したりできます。利用のしやすさが若者に人気の理由ですね。
ユーザーは30歳未満の若年層
TikTokはそのイメージ通り、ユーザーの約7割が30歳未満の若年層です。うち半数は16歳から24歳のユーザーであるためTikTokでマーケティングを行う際には若年層を対象にするということが重要なポイントです。
世界総ダウンロード数は20憶を突破
海外では急成長中で特に中国では現在約2億人が利用しており、ほかにもカンボジア、インドネシア、ベトナム、タイとアジアエリアで強い人気を見せています。
日本でのユーザー数は現在約950万人にのぼります。ラインやツイッターなどの有名SNSと比べるとユーザー数はまだ少ないですが、ここ数年で爆発的な人気があるため大手SNSと並ぶ日もそう遠くはないでしょう。
TikTokでマーケティングを行うメリット
TikTokはその特殊性ゆえにどの企業にもマッチするマーケティングの方法とは言えません。そのため、ここからはTikTokでのマーケティングにおけるメリットを紹介していきます。自社にあっているかどうか実際に考えてみてください。
若い世代に安価かつ効果的に訴求できる
先述の通りTikTokのメインユーザーは20代以下の若年層。SNSマーケティングとしてよく使われるInstagramやTwitterよりもターゲットユーザーが明確なため10代~20代への訴求をより効果的に行うことができるでしょう。
若年層への訴求は購買だけでなく将来の顧客の育成にも繋がり、これから世に出てくる10代~20代の若者を自社のファンにすることができます。
より自然な宣伝が可能
YouTubeやTwitterなどは広告が分かりやすく挿入されているため、不快感を覚えることが多々あります。
特にYouTubeは動画の途中にテレビCMに近い形で広告が組み込まれており、一定時間をおかなければ飛ばせないような仕組みになっています。
しかし、TikTokの広告は動画をスクロールしていく途中に自然な形で挿入されているため、不快感を与えずに宣伝することができます。
YouTubeの広告とは違い、TikTokの広告は仮に不快感を抱いたとしてもすぐさまスクロールすることができます。そのため、広告を作る際にはあたかもTikTokユーザーが作っているかのように見せることが重要なポイントになるでしょう。
まだ参入企業が少ない
SNSマーケティングといえばYouTubeが先に上がることが多いため、TikTokへの参入企業はそれほど多くありません。利用者層に偏りがあるためTikTokを率先してSNSマーケティングに活用することが少ないのです。
そのため、今TikTok業界に参入することで先行者優位を獲得し自社独自のマーケティングを行うことができるといったメリットがあります。
TikTokの広告は3種類
TikTokには3種類の広告が存在します。
- 起動画面広告
- インフィード広告
- ハッシュタグチャレンジ広告
ここからはこれらの違いについて解説していきます。
起動画面広告
起動画面広告とはその名の通り、TikTokを起動したときに表示される広告を指します。
TikTok起動時に表示される広告であるため、「ほぼ100%の確率でユーザーの目に入る」ことが特徴です。また、広告にリンクを張ることで自社HPへの誘導も可能になります。
起動画面広告は1日につき1社のみの配信と決まっているため、かなり高額です。相場としては500万円前後だとが予想されます。
インフェード広告
インフェード広告とは、投稿欄の「おすすめ」部分に表示される動画広告です。
インフェード広告では投稿される動画と同じようにコメントをしたり「いいね」をしたりできるので、ユーザーの評価を見ることができます。また、一般投稿と同じように掲載されるため、広告と気づかれずに、わざとらしくない宣伝ができるという特徴があります。
費用は利用プランによって大きく異なりますが相場は50万円前後です。
ハッシュタグチャレンジ広告
ハッシュタグチャレンジ広告とは、企業が自社商品のプロモーションに関連したハッシュタグを準備し、ユーザーに対し特定の文章の投稿を促す広告タイプになります。ユーザーはハッシュタグを付け特定の投稿を行うことで、企業が開催しているキャンペーンに参加できます。
ハッシュタグを用いることで一気に拡散力の拡大につながり、TikTokだけではなく様々なSNSで多くの企業がこの施策をし、認知度向上や売り上げアップにつながっています。
TikTokでマーケティングを行う際の2つのポイント
TikTokをマーケティングで活用する際にはいくつか抑えておかなければならないポイントがあります。今回はその中でも最も重要な2つを紹介します。
- トレンドを抑える
- ユーザーを巻き込む戦略
トレンドを抑える
TikTokは他のSNSに比べ特に若年層が多いため、ユーザーがトレンドを探しに訪れるプラットフォームでもあります。TikTokはトレンドの移り変わりが激しく流行り廃りが顕著に出るSNSなのです。
多くのTikTokで広告を出している企業は10代にヒットし、拡散されやすいようなアプローチをしています。
例えば、簡単な踊りを流行らせたり、特徴的な音源を使用したりと、若者の目を引く設計を行っています。
そのため広告を作る前に実際にTikTokを利用し、年齢層にあったコンテンツを準備し、今日の若者が好むアプローチ方法をしっかりと見極めることが重要となります。
ユーザーを巻き込む戦略
TikTokで話題になった広告のほとんどは視聴者参加型のもので、そのようなコンテンツには3つのポイントがあります。
- インフルエンサーを使った「お手本動画」
- 真似しやすい簡単な振り付けの踊り
- ハッシュタグチャレンジ
特にハッシュタグチャレンジではユーザーをが似たようなコンテンツを視聴したときに、真似しやすいようなコンテンツ作りを意識することで一気に拡散力が高まっています。
視聴者参加型のコンテンツでユーザーを巻き込むことはTikTokならではのSNSマーケティングといえるでしょう。
最後に
TikTokというと、どことなくとっつきにくい印象がありますが、これから一気に人気になるSNSであることは間違いありません。
YouTubeも今日では多くの人々が利用する画期的サービスになりましたが、始まった当初は賛否両論がありました。若者の趣味嗜好を理解は容易ではありませんが、このタイミングで参入しておくことで後々大きな強みになるでしょう。
また、Instagramでマーケティングも解説していますので是非そちらもご覧下さい
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